静かな町「多度津」1996-1999




香川県仲多度郡多度津町。
この町を歩くと明治のころ四国の中でも早くから開けた良き時代の面影が偲ばれました。
古い町並みや人々の息づかいからは子供の頃の思い出があふれてきました。
しかし、立ち止まって見ると町は少しづつその姿を変えようとしていました。
街角に立ってカメラに収めた光景はいま日本中の地方と同じように失しなわれてゆく光景かも知れません。




 

卒業式の日

1999年3月18日
今日は卒業式。古い石の校門は昔と変わらない姿でこの日を迎えた。






 

鉄棒

誰もいなくなった運動場。静けさの中に昼間の子供達の歓声が聞こえてくるようである。





 

下校風景

  子供達が校門を出ていっせいに横断歩道を渡ってゆく。




 

酒屋のご主人

  ご主人は移転の準備に忙しそう。お願いをすると快く店の前で記念撮影に応じて下さった。






 

嶋 先生

  小学校のとき先生が担任であった。ずいぶんご高齢であるがご実家のお店のお手伝いや老人会のお世話に毎日お元気である。





 

新開橋詰め

  橋詰めのバラック家のある風景は、昔はよく見かけたものだった。小栗康平の映画「泥の河」にも良く似たシーンが出てきた。






 

桜川の水門

大潮のとき浸水被害を防ぐため昭和21年11月20日410万円で建設された。
 



 

古い製粉工場

  港に製粉工場の木造建物は良く似合う。
モーターの音がゴーゴーと工場内に響きわたる。




 

多度津港

漁船が繋がれた桟橋には高見島や佐柳島の定期船が行き来する。その昔は讃岐金毘羅参りの船で賑わった多度津港。 




 

桟橋

島へ届けられる荷物は料金を払って簡単な所書きを書いて桟橋の荷物扱い場に置いておくと届いてしまう。 



 

挨拶を待つ町長

  1月1日恒例の新春初泳ぎが行われる。新年の挨拶が今年の仕事はじめとなる。




 

焚き火を囲んで

  初泳ぎのあと暖をとる参加者たちは、正月の冷たい海に入った充実感に心も体も次第に温かくなる。




 

桜の咲くころ

多聞院保育所の園児たちは天気の良い日は毎日桜川公園に散歩に行きます。桜の咲く良い季節です。 




 

卒業の日

さわやかな笑顔で生徒達が巣立ってゆく。そんな季節は気持ちがウキウキしてくる。




 

港への引込線

港に浜駅があったころ、この線路を貨物列車がさかんに行き来した。




 

鶴橋の古い松

  鶴橋のたもとにある石灯籠には、文化12年周防岩国生田文衛門と刻まれている。




 

駐車場の土蔵

古い屋敷を取り壊して駐車場にするところがなんとなく壊すのをためらうように土蔵がぽっんと建っている。



 

駅前の家

  駅前に「小富士軒」という駅弁会社があった。後継ぎがいなくなって誰もいない2階建ての本宅だけが残るだけとなった。






 

景山翁像

景山甚衛門翁は明治の経済人。四国水力発電会社や讃岐鉄道の創始者であった。





 

町民会館

町制100周年事業で、26億3000万円かけた立派な町民会館。 




 

鉄塔

  これと言った産業の無いこの町で海を埋め立てて工業団地が誘致された。その工業団地へ港の上空を送電線が高い鉄塔を経由して行く。日が西に傾く頃鉄塔は明るく輝いているように見える



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